
予算別ガイド:3万円・10万円・20万円・50万円で何が買える?
前回の記事では、動画制作に最低限必要な機材として「カメラ(またはスマートフォン)」「マイク」「三脚」「編集ソフト」の4つをご紹介しました。
今回は、「初心者は機材にいくら投資すべきか」という疑問に、予算別に答えていきます。
あわせて、選択肢を広げる方法として「中古品」も取り上げます。
はじめにお断りしておきたいのですが、機材の価格は為替や新製品の登場によって変動します。
この記事の価格は、2026年9月時点で一般的に流通している価格帯を参考にした目安です。
実際に購入する際は、その時点の価格を改めてご確認ください。
新品と中古、それぞれの特徴
機材をそろえる際は、新品だけでなく中古という選択肢もあります。
それぞれに特徴があるため、先に整理しておきます。
新品のメリット
- メーカー保証やサポートを受けられる
- 状態を気にせず使い始められる
中古のメリット
- 同じ予算でも、新品よりワンランク上の機種に手が届く可能性がある
- カメラを専門に扱う中古販売店(実店舗・ネット通販)では、動作確認や状態チェックを行ったうえで販売されている場合が多く、初心者でも比較的安心して選びやすい
どちらが良いかは、保証を重視するか、予算内でより高い性能を求めるか、という考え方の違いによります。
以降の予算別ガイドでは、新品・中古の両方の視点で見ていきます。
中古カメラを選ぶ際に確認しておきたいポイント
中古のカメラを選ぶ場合、次の点を確認しておくと、購入後の失敗を減らせます。
- シャッター回数:デジタル一眼・ミラーレスには、シャッターの寿命の目安があります。エントリーモデルで約10万回、ハイアマチュア向けモデルで約20万回が目安とされています。中古販売店では、この回数を確認できる場合があります
- 外観・センサー・マウント部分の状態:傷やセンサーの汚れは、写りに直接影響することがあります
- 付属品の有無:バッテリーや充電器、レンズキャップなどがそろっているか
- 保証・サポートの有無:中古販売店によっては、一定期間の保証を付けている場合があります
これらを個人間の売買(フリマアプリ等)で確認するのは難易度が高いため、初心者のうちは、状態チェックや保証が付いた中古専門店を利用する方が、安心して選びやすい傾向にあります。
3万円の予算でできること
3万円の予算では、新品・中古のいずれであっても、カメラ本体をこの価格で見つけるのは簡単ではありません。
中古であれば選択肢が広がる可能性はありますが、この価格帯で状態の良い個体を見つけるのは難しい場合が多いです。
そのため、3万円の予算では、お手持ちのスマートフォンをベースに、周辺機材をそろえる使い方が現実的です。
- スマートフォン用三脚:3,000円〜6,000円程度
- 外付けマイク(オンカメラマイクなど):5,000円〜15,000円程度
- 簡易LEDライト:3,000円〜10,000円程度
これらを組み合わせても、合計で1万円台〜3万円程度に収まります。
1本目の動画制作としては、この構成でも十分に始められます。
10万円の予算でできること
10万円は、新品と中古とで選択肢が大きく変わる予算帯です。
新品の場合
エントリークラスのミラーレスカメラは、レンズ込みでおよそ10万円〜15万円程度が目安とされています。
価格帯の低いモデルであれば10万円で購入できる可能性がありますが、その場合、マイクや三脚などのアクセサリーに回せる予算はほとんど残りません。
中古の場合
中古であれば、1〜2世代前のモデルが10万円以下で見つかることがあります。
型落ちであっても、動画制作の練習用途としては十分に使えることが多く、新品より条件の良い選択肢(本体・レンズに加えて、マイクや三脚も購入できる余裕)が生まれる可能性があります。
そのため10万円の予算では、「新品のカメラ本体を優先する」か「中古も検討してアクセサリーまで含めてそろえる」か、あるいは「カメラの購入は見送り、スマートフォン+アクセサリーの質を上げる」かという、複数の選択肢を比較する価値があります。
どれが正解ということはなく、保証を重視するか、予算内でできることの幅を重視するかによって変わります。
20万円の予算でできること
20万円になると、カメラ本体・レンズに加えて、基本的なアクセサリーまで含めた構成がしやすくなります。
- 新品エントリークラスのミラーレスカメラ(レンズ込み):10万円〜15万円程度
- 外付けマイク:5,000円〜15,000円程度
- 三脚:数千円程度から
- スマートフォン用またはカメラ用の入門ジンバル:13,000円程度〜
これらを合計しても20万円の範囲に収まりやすく、「カメラ本体+最小限のアクセサリー一式」がそろう予算帯といえます。
中古を組み合わせれば、同じ20万円でもワンランク上の本体を選んだり、レンズを追加したりする余地が生まれます。
50万円の予算でできること
50万円まで予算を広げると、選択肢はさらに広がります。
より上位のカメラ本体(新品・中古いずれも)や、用途に応じた複数のレンズ、本格的なジンバル(5万円〜10万円程度のモデルも存在します)などを組み合わせることができます。
ただし、この価格帯になると「何を優先するか」によって最適な組み合わせが大きく変わり、一律の構成例を示すことが難しくなります。
どの機材にどれだけ配分すべきかは、作りたい映像のジャンル(人物中心か、風景中心か、屋内か屋外か等)によって変わるため、この記事では具体的な内訳の提示を控えます。
予算別の考え方まとめ
| 予算 | 新品での目安 | 中古を組み合わせた場合 |
|---|---|---|
| 3万円 | スマホ+三脚・マイク・簡易照明 | カメラ本体の入手は難しい |
| 10万円 | カメラ本体のみで予算いっぱい | 型落ち本体+アクセサリーまで届く可能性 |
| 20万円 | カメラ本体+アクセサリー一式 | 同予算でワンランク上の本体やレンズを追加できる余地 |
| 50万円 | 目的に応じて配分を検討 | 同様に、目的次第で幅が広がる |
お店紹介動画の例で考えると
これまでの記事で例に挙げている、飲食店の3分程度のお店紹介動画であれば、3万円の構成(スマートフォン+三脚・マイク・簡易照明)でも十分に対応できます。
本格的な機材への投資は、動画制作を継続していく中で、必要性を感じたタイミングで検討しても遅くはありません。
まとめ
機材への投資は、3万円のスマホ構成から始められます。
10万円以上を検討する場合は、新品だけでなく中古も選択肢に入れることで、同じ予算でもできることの幅が広がります。
中古を選ぶ際は、シャッター回数や状態、保証の有無を確認し、信頼できる販売店を利用することをおすすめします。
まずは今の予算でできる範囲から始め、必要に応じて機材を追加していく進め方をおすすめします。