
ロケーション選び:背景はどう選ぶ?
これまでの記事で、撮影の計画(ロケハン)や、照明の基本について取り上げてきました。
今回は、「撮影場所、どこでも大丈夫?」という疑問に答えるべく、背景の選び方について解説します。
背景選びで最優先すべきこと:シンプルさ
背景を選ぶ際、自分が最も撮影しやすいと感じる条件は「シンプルであること」です。
背景に情報が多すぎると、視聴者の視線が分散してしまい、伝えたい被写体に注目してもらいにくくなります。
まずは、背景がごちゃごちゃしていないか、という点を確認する習慣をつけておくとよいでしょう。
背景で気をつけたいポイント
背景を選ぶ、あるいは整える際は、次のような点を意識すると仕上がりが変わります。
- 生活感の出やすいもの:配線、洗濯物、ゴミ箱、雑多に積まれた物などは、事前に片付けておくか、写り込まない角度を選びます
- 柄や色が強すぎるもの:背景の柄や色が主張しすぎると、被写体や商品と競合してしまうことがあります
- 背景との距離:被写体と背景の間に距離を取ると、以前の記事で紹介した絞り(F値)の効果もあり、背景をぼかしやすくなります
- 動くもの:人通りや車の往来など、背景で動くものがあると、視聴者の意識がそちらに向いてしまうことがあります
屋内で撮影する場合のポイント
屋内は、照明や音を比較的コントロールしやすい環境です。
一方で、スペースが限られる場合、被写体と背景の距離を十分に取れないことがあります。
また、鏡やガラス、光沢のある面がある場合、撮影スタッフや機材が映り込んでしまうことがあるため、事前に確認しておくと安心です。
屋外で撮影する場合のポイント
屋外は、自然光を活かしやすい一方、天候や周囲の環境に左右されやすく、背景を細かくコントロールすることが難しくなります。
- 撮影する角度によって、背景に写り込む内容が大きく変わるため、事前のロケハンで確認しておくことが重要です
- 風の音がマイクに入りやすいため、以前の記事で紹介したウインドスクリーン(風防)付きのマイクが役立ちます
- 周囲を歩いている方が意図せず映り込むことがあるため、撮影する時間帯や配慮も必要です
背景紙・撮影用の布を使う方法
以前の記事でも触れましたが、背景をよりコントロールしたい場合、撮影用の背景布や背景紙を用意する方法もあります。
必須ではありませんが、背景を統一したい場合や、商品撮影などでは選択肢の1つになります。
お店紹介動画の例で考えると
これまでの記事で例に挙げている、飲食店の3分程度のお店紹介動画で考えてみます。
外観を撮影する際は、通行人や駐車車両が背景に写り込みにくい角度や時間帯を、ロケハンの段階で確認しておきます。
料理を撮影する際は、テーブルや盛り付けの背景に、余計な調理器具や食材が写り込んでいないか整えておきます。
スタッフのコメントを撮影する際は、雑多なバックヤードではなく、シンプルな壁や棚の前など、背景がすっきりした場所を選ぶと、見やすい映像になります。
まとめ
背景選びで最も大切なのは、シンプルであることです。
生活感の出やすいものや、色・柄が強すぎるものは避け、被写体との距離を取ることで、背景をぼかしやすくなります。
屋内・屋外それぞれで気をつけるポイントが異なるため、以前の記事で紹介したロケハンとあわせて、事前に確認しておくことをおすすめします。