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シャタースピードの比較画像
9月 7, 2026 ・ 映像制作
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シャッタースピードの選び方:動きをどう表現するか

前回までの記事で、絞り(F値)とISO感度について取り上げました。
今回は、カメラの基本3設定の最後、シャッタースピードについて詳しく見ていきます。
「シャッタースピードを変えるとどう変わる?」という疑問に答えていきます。

シャッタースピードとは

シャッタースピードは、カメラのセンサーが光を受け取る時間の長さです。
この長さは、明るさだけでなく、動きのある被写体がどう写るかにも影響します。

シャッタースピードを変えると、動きの見え方がどう変わるか

シャッタースピードを速くすると、光を受け取る時間が短くなるため、動きのある被写体をくっきりと止めて写せます。
ただし、極端に速くしすぎると、連続した動きがコマ送りのようにカクカクして見える場合があります。

逆に、シャッタースピードを遅くすると、光を受け取る時間が長くなるため、動きのある被写体にブレが乗りやすくなります。
適度なブレは、動きを滑らかで自然に見せる効果があるとされていますが、遅くしすぎると、被写体の輪郭がぼやけて分かりにくくなります。

シャッタースピードとフレームレートの関係

シャッタースピードを理解するうえで、もう1つ欠かせない要素が「フレームレート」です。

フレームレートとは、動画を1秒間に何枚の静止画(コマ)で記録するかを表す数値です。
たとえば24fpsであれば、1秒間を24枚のコマに分けて記録している、ということになります。

このとき、1枚のコマに使える時間には上限があります。
24fpsの場合、1枚のコマに割り当てられる時間は、1秒を24等分した「1/24秒」までです。
シャッタースピードは、この割り当てられた時間の中で、実際にどれだけ光を受け止めるかを決める設定です。

つまり、フレームレートを変えると、1枚のコマに使える時間の上限そのものが変わるため、シャッタースピードもそれに合わせて考え直す必要があります。
フレームレートを上げれば、1枚あたりに使える時間は短くなり、フレームレートを下げれば、長くなります。
シャッタースピードは単独で決める数値ではなく、フレームレートとセットで考える設定だという点を、まず押さえておいてください。

ジャンルによって、使われるフレームレートは異なる

フレームレートは、撮影する内容のジャンルや、公開する媒体の文化によって、よく使われる数値が異なります。

  • 映画・映像作品:24fpsが古くから使われてきた標準的なフレームレートです。独特のコマ数の少なさが、いわゆる「映画らしい質感」として親しまれてきました
  • SNS・Web動画:Instagramなど、SNSに投稿する動画では、30fps前後がよく使われる傾向にあります。テレビ放送などで使われてきたフレームレートに近く、なめらかで見慣れた印象になりやすいとされています
  • スポーツなど、動きの速い被写体:120fpsのような高いフレームレートは、動きの速い被写体を撮る際に使われます。高いフレームレートで撮影しておくことで、後からスローモーションとして再生する際に、滑らかな映像に仕上げられます

どのフレームレートが「正解」ということはなく、撮りたい内容や、公開する媒体の文化に合わせて選ぶことが大切です。
ここからは、映画的な質感でよく使われる24fpsを例に、シャッタースピードの考え方を見ていきます。

なぜ24fpsで1/50秒前後が使われるのか

動画撮影では、フレームレートのおよそ2倍にあたるシャッタースピードを基準にすると、自然な動きの見え方になるとされています。
これは、フィルム時代のカメラで使われていた「シャッター開角度180度」という仕組みに由来する考え方で、デジタル撮影にも慣習として引き継がれています。

たとえば24fpsで撮影する場合、単純計算では1/48秒が目安になりますが、多くのカメラには1/48秒という設定が無いため、近い値である1/50秒がよく使われます。
これはあくまで一般的な目安であり、絶対的な決まりではありません。
意図的にこの比率から外し、特殊な効果を狙う撮影方法もあります。

スローモーション撮影(120fps)で何が変わるのか

スローモーション映像は、実際に記録するフレームレートを、再生するフレームレートよりも高く設定することで作られます。

たとえば、120fpsで撮影した映像を、通常の24〜30fpsで再生すると、実際の動きよりもゆっくりと再生されることになり、スローモーションの効果が生まれます。
1秒間に多くのコマを記録している分、同じ1秒間の動きを、より多くのコマ数で引き伸ばして再生する形になるためです。
スポーツシーンなどで動きの速い被写体を高いフレームレートで撮影するのは、この仕組みを活かして、後から滑らかなスローモーションとして見せるためです。

なお、フレームレートを上げる場合、前述の「2倍」の目安に沿うのであれば、シャッタースピードも合わせて速くする必要があります(120fpsであれば1/240秒前後が目安になります)。
シャッタースピードを速くすると、光を取り込む時間が短くなるため、スローモーション撮影では、通常撮影よりも多くの光量が必要になる点にも注意が必要です。

用途に応じたシャッタースピードの選び方

基本的には、フレームレートに応じた目安(およそ2倍)に沿ってシャッタースピードを設定すると、自然な仕上がりになりやすいとされています。
一方で、あえて速いシャッタースピードを使って動きを際立たせたり、遅いシャッタースピードで滑らかさを強調したりする、意図的な表現方法もあります。

まずは、撮りたいジャンルに合ったフレームレートを選び、そのフレームレートに応じたシャッタースピードの目安通りに設定してみることをおすすめします。
慣れてきたら、表現したい内容に応じて、そこから調整してみるとよいでしょう。

お店紹介動画の例で考えると

これまでの記事で例に挙げている、飲食店の3分程度のお店紹介動画で考えてみます。
YouTubeやSNSでの公開を想定するのであれば、30fps前後を基準にすると、見慣れた自然な仕上がりになりやすいでしょう。
落ち着いた、映画のような雰囲気を出したい場合は、あえて24fpsを選ぶという方向性もあります。
通常のカットは、選んだフレームレートのおよそ2倍を目安にシャッタースピードを設定し、料理から湯気が立ち上るシーンなど、印象的にしたい部分だけ高いフレームレートでスローモーション撮影すると、映像にメリハリが出やすくなります。
その場合は、シャッタースピードを速くする分、光量が不足しないよう注意が必要です。

まとめ

シャッタースピードは、フレームレートによって1枚のコマに使える時間の上限が決まるため、単独ではなくフレームレートとセットで考える設定です。
フレームレートは、撮影するジャンルや公開する媒体の文化によって、よく使われる数値が異なります(映画は24fps、SNSは30fps前後、スポーツなど動きの速い撮影は120fpsなど)。
シャッタースピードは、選んだフレームレートのおよそ2倍を目安にすると、自然な動きの映像になりやすいとされています。
スローモーション撮影では、フレームレートとシャッタースピードの両方を上げる必要があり、その分、光量にも注意が必要です。

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