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カット編集・トランジション:つなぎ方の基本
9月 8, 2026 ・ 映像制作
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カット編集・トランジション:つなぎ方の基本

前回の記事では、編集の基本的な流れを取り上げました。
今回は、「ショットとショットをどうつなぐ?」という疑問に答えるべく、カットのつなぎ方とトランジションについて詳しく見ていきます。

カットのつなぎ方:ハードカットとソフトカット

ショットとショットのつなぎ方には、大きく2つの種類があります。

  • ハードカット:特に効果を加えず、あるショットから次のショットへ、瞬時に切り替える方法です。編集で最も基本となる、最も多く使われるつなぎ方です
  • ソフトカット(ディゾルブなど):前のショットが徐々に薄れながら、次のショットに重なって切り替わる方法です。時間の経過や、場面の変化を柔らかく伝えたいときに使われます

トランジションとは

トランジションとは、ショットを切り替える際に加える視覚効果のことです。
ディゾルブのほか、ワイプ(画面をスライドさせるように切り替える)や、その他さまざまな動きのある効果が、多くの編集ソフトに用意されています。

トランジションは「多く使わない」が正解な理由

編集ソフトには、多彩なトランジション効果が用意されているため、初心者のうちは、つい色々な効果を使いたくなるかもしれません。
しかし、動画全体で凝ったトランジションを多用すると、かえって見ていて忙しない、まとまりのない印象になりやすいです。

映像制作の現場では、基本的にハードカットを中心に使い、ソフトカットやその他のトランジションは、時間の経過や場面の切り替わりなど、意味のある場面に絞って使うことが多いとされています。
「効果を使うこと」自体が目的にならないよう、注意しておきたいポイントです。

トランジションは、素材の魅力を引き立てるためのもの

トランジションやSE(効果音)は、あくまで素材そのものの魅力を引き立てるための手段です。
魅力的な映像がすでに撮れていることが前提としてあり、その上で、より伝わりやすく、より印象的に見せるためにトランジションやSEを加える、という順番で考えることが大切です。

素材そのものの意図や魅力がはっきりしていないまま、トランジションやSEでにぎやかにしようとしても、根本的な物足りなさは解消されません。
まずは「何を伝えたい映像なのか」という素材の意図をベースに、それを引き立てる手段としてトランジションを選ぶ、という考え方を持っておくとよいでしょう。

そもそもトランジションを一切使わず、ハードカットだけでつないでも違和感なく成立するような絵作りを目指し、そのうえで必要な場面にだけトランジションを選んで加えていく、という進め方が、結果的に自分自身の撮影・編集の技術を高めることにつながるかもしれません。

カットのタイミングをどう決めるか

カットを入れるタイミングにも、意識しておきたいポイントがあります。

被写体が動いている最中にカットを入れると、静止した瞬間で切り替えるよりも、つながりが自然に感じられやすいとされています。

また、前後のショットに「共通性」があると、カットがより自然に感じられやすくなります。
たとえば、何かの作業をしている様子を引きで撮った映像から、その手元だけを寄りで撮った映像に切り替える場合、被写体の動きや作業内容が共通しているため、視聴者は違和感なく次のショットを受け入れやすくなります。
以前の記事で紹介した、ワイド・ミディアム・クローズアップといった複数のショットサイズを組み合わせる際も、こうした共通性を意識してつなぐと、より自然な編集に仕上がります。

さらに、会話や音楽のリズムに合わせてカットのタイミングを合わせると、テンポの良い編集になりやすくなります。

お店紹介動画の例で考えると

これまでの記事で例に挙げている、飲食店の3分程度のお店紹介動画で考えてみます。
料理を作っている様子を引きで撮ったショットから、盛り付けの手元を寄りで撮ったショットにつなぐ場合、作業の動きに共通性があるため、ハードカットでも自然につながりやすくなります。
外観から店内、料理、スタッフのコメントへとつなぐ場面も、基本的にハードカットで問題ありません。
一方、「開店前の準備の様子」から「営業中の賑わい」へ場面が大きく変わるようなタイミングでは、ソフトカット(ディゾルブ)を使うと、時間の経過を自然に伝えられます。
まずは、トランジションが無くても成立するくらい、それぞれのショットの意図をはっきりさせて撮ることを意識し、そのうえで、本当に必要な場面にだけトランジションを加えるとよいでしょう。

まとめ

カットのつなぎ方には、基本となるハードカットと、時間の経過などを伝えるソフトカットがあります。
トランジションは、素材そのものの魅力を引き立てるための手段であり、多用せず、意味のある場面に絞って使うことが、まとまりのある映像につながります。
被写体が動いている最中にカットを入れたり、前後のショットに共通性を持たせたりすると、つながりが自然に感じられやすくなります。
トランジションが無くても成立する絵作りを目指すことが、撮影・編集の技術を高める近道かもしれません。

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