
動画編集ソフト選び:無料 vs 有料の選択
これまでの記事で、撮影に関する内容を取り上げてきました。
撮影した素材がそろったら、次はいよいよ編集です。
「編集ソフト、何を使えばいい?」という疑問に答えていきます。
はじめにお断りしておきますが、ソフトの機能や価格は変動します。
この記事の情報は執筆時点(2026年9月)で確認できた内容です。
無料ソフトと有料ソフトの違い
「無料のソフトは機能が制限されていて物足りない」というイメージを持たれるかもしれませんが、近年の無料ソフトは基本的な編集機能が一通りそろっていることが多く、初心者が動画を1本完成させる分には十分対応できます。
有料ソフトは、より高い解像度・フレームレートでの書き出しや、AIを使った高度な機能、他の制作ソフトとの連携などが強化されている傾向にあります。
また、有料ソフトの支払い方式には、月々払う「サブスクリプション型」と、一度購入すれば使い続けられる「買い切り型」があり、ソフトによって異なります。
無料で使えるソフト①:DaVinci Resolve
無料版でも、カット編集、カラーグレーディング(色補正)、音声編集、エフェクトなど、基本的な機能が一通り使えます。
書き出しも4K・60fpsまで対応しており、YouTubeやSNS向けの動画であれば、無料版で十分対応できる範囲です。
有料版(DaVinci Resolve Studio、47,980円程度の買い切り)では、より高い解像度・フレームレートでの書き出しや、AIによる音声分離・ノイズ除去といった機能が追加されます。
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve
無料で使えるソフト②:CapCut
スマートフォン向けの動画編集アプリとしても知られる「CapCut」には、パソコン版もあり、無料で使えます。
カット編集やテロップ、音声・BGMの追加といった基本機能に加えて、自動字幕生成や背景除去など、AIを使った機能も搭載されています。
スマホ版とパソコン版でデータを連携できるため、外出先で編集を始め、自宅のパソコンで続きを仕上げる、といった使い方もできます。
https://www.capcut.com/ja-jp/
有料ソフトの例①:Adobe Premiere Pro
映像制作の現場で広く使われている、業界標準的な編集ソフトです。
月額制のサブスクリプション形式で、単体プランはおよそ3,280円/月程度です(キャンペーンや契約形態により変動します)。
After EffectsやPhotoshopなど、他のAdobe製品と組み合わせて使えるプランもあり、WindowsでもMacでも利用できます。
https://www.adobe.com/jp/products/premiere/free-trial-download.html
有料ソフトの例②:Final Cut Pro
Appleが提供する編集ソフトで、Premiere Proとは異なり、買い切り型です。
2026年時点ではおよそ50,000円程度とされています(以前は45,000円程度でしたが、値上げされています)。
マグネティックタイムラインと呼ばれる、複数の素材を管理しやすい仕組みや、AIによる自動キャプション生成、被写体を自動で追跡する機能などが特徴です。
一部の新しいAI機能については、「Apple Creator Studio」という別のサブスクリプション(月1,780円程度)が必要になるケースもあります。
Final Cut ProはMac専用のソフトで、Windowsでは使用できないという点には注意が必要です。
https://www.apple.com/jp/final-cut-pro/
目的別:どのソフトを選ぶべきか
4つのソフトのうち、どれを選ぶべきかは、映像制作をどう続けていきたいかによって変わります。
それぞれのメリット・デメリットを踏まえて整理します。
動画制作を仕事にしていきたい場合:Premiere Pro
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 業界標準として、多くの制作会社・広告代理店で使われている。他の制作者と共同作業する際も同じソフトである可能性が高く、After EffectsなどAdobe製品との連携もしやすい | 月額のサブスクリプション費用が継続的にかかる |
映像制作を将来的に仕事にしていきたい場合は、現場で最も広く使われているPremiere Proを選んでおくと、実務に入ってからも困りにくくなります。
趣味として続けていきたい場合:無料ソフト(DaVinci ResolveまたはCapCut)
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 費用をかけずに始められる。基本的な編集機能は十分そろっている | 一部の高度な機能は有料版限定 |
趣味として楽しみたい場合は、無理に有料ソフトを選ぶ必要はなく、無料ソフトのどちらでも十分に動画を完成させられます。
カラーグレーディングにこだわりたい場合:DaVinci Resolve
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 無料版でも本格的なカラーグレーディング機能が使え、色にこだわった映像表現がしやすい | 他のソフトに比べて、操作に慣れるまでやや学習コストがかかるとされている |
Macとの互換性・買い切り型を重視する場合:Final Cut Pro
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 買い切り型のため月額費用がかからず、Macに最適化されている | Mac専用のためWindowsでは使えず、購入時にまとまった費用がかかる |
すでにMacを使っていて、月額課金より買い切りを好む場合は、Final Cut Proが選択肢になります。
お店紹介動画の例で考えると
これまでの記事で例に挙げている、飲食店の3分程度のお店紹介動画であれば、仕事として継続する予定が無い限り、無料のソフトで十分に対応できます。
カラーグレーディングにこだわりたい場合はDaVinci Resolve、テンポよくテロップを入れてSNS向けに仕上げたい場合はCapCutが向いています。
まとめ
編集ソフト選びは、映像制作を今後どう続けていきたいかによって変わります。
仕事にしていきたいならPremiere Pro、趣味として楽しむなら無料ソフト、カラーグレーディングにこだわるならDaVinci Resolve、Macとの互換性や買い切り型を重視するならFinal Cut Proが、それぞれの目的に合った選択肢です。
まずは自分がどの目的に近いかを考え、それに合ったソフトを選んでみてください。